生田萬（いくたよろず）

■生田　萬（いくた　よろず）

	群馬県館林の人。享和元年〜天保八年六月（一八〇一〜一八三七）、三七歳で没。名は國秀、道満、字は救卿、号は東華・大中道人。師は平田篤胤。天保七年来柏し、桜園塾を開く。この頃柏崎は凶作続きで庶民の暮らし窮乏。柏崎代官所救護策講じず。天保八年六月一日、同士五人と謀り柏崎大久保陣屋を襲撃し失敗。海浜の砂上で自刃。妻鎬と二児も獄死。企ては失敗したが米価は急落し窮民は救われた。著書に「大中道人漫稿三巻」「日本伝評論」「古学二千文」等。
	【参考文献：柏崎人物誌、柏崎のいしぶみ、大人名辞典（平凡社）】
	左図：「生田の旗風」関甲子次郎著より
	生田萬は上洲館林の藩士生田信勝の長子、小にして英梧。初めて漢学、後に国学を修む。平田篤胤に師事し、其感化を受ること大。著書数種、所詠の詩集百種。業成りて帰藩後間もなく藩政改革を建白し、却て館林を遂わる。縁ありて柏崎に来往、国学塾を開く。連年の餓饉も押詰まった天保八年六月一日、好商と結托して細民を虐げる役人を懲さんと「奉天命誅国賊」「集忠臣救窮民」の二旗を掲げ、同志数名と柏崎陣屋に斬入、自傷して浦浜に脱し自刃す。三十七歳。
	「柏崎人物誌」勝田忘庵著・柏崎日報スクラップ（092−KA）より
	左図：「国学者の道」伊藤多三郎著より
生田萬の墓

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■中村文庫

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