武石峠 |
国道291号線武石峠(柏崎市深沢) 武石峠はトンネル右上方向 |
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武石峠は八石山を越える旧街道中の北条地区と小国町武石集落との境界線、標高338メートルに存在する。 この街道は、貞享年間(1684-1688)まで、高田藩の年貢米の輸送路であった。また、こうした御蔵米輸送道路としての役割を終えた後も、柏崎方面からの越後ちぢみの仲買商人の往来や海産物等の輸送のために利用された(「小国町史」本文編)。「山地は凹凸起伏の悪道である。しかし當時は北、中部小國郷民の柏崎町方面へ出ずる相當大切な道路であつたらしく」(小国郷土史」)とあるとおり、険しい道であったにもかかわらず、その機能は地方主要道級のものであったといえる。頂上付近には、小千谷の縮商人、宮崎仙次郎奉納の薬師の石仏がある。(「小国のくらし今昔」)。行商におもむく人々が旅の安全を祈願したのであろう。 かつて、峠の柏崎側に程平という集落があった。明治期には石油採掘が試みられたが失敗に終わった(「柏崎文庫」)。昭和39年に全戸が下山転住し、現在では住む人はいない。 昭和61年10月25日、この武石峠の真下をくり貫く形で国道291号線武石トンネル(全長830メートル)が開通した。トンネルの掘削は昭和54年に始まり、湧き水やガス、油に見舞われる難工事であった。このトンネルの開通によって関越道小千谷インターと柏崎が結ばれることとなった。 |
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