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語り継ごう柏崎の知恵ぶくろ (2)

 ■4章■ 伝説・昔話 

柏崎に伝わる「昔話・伝説」が今や忘れ去られようとしています。おじいさんおばあさん、両親から子へ孫へ、 そのまた次の代へと語り継いでいきたいお話です。 祖先の温かい思いが伝わってくるように思います

▲ 米山信仰 ▼ 

挿絵灯明

(1) 払川のドス岩(田屋)
  米山の頂上には、薬師如来を祀るお堂が あり、信仰する人が多く、近郷はもとより 遠い地方からも大勢の参詣者がいた。
 いくつかの登山口があるが、中でも野田 から登る人は多かった。
 登り口に流れる川を払川といい、ここで 身を浄め、頂上を目指した。
 途中に十二神将の祀られた薬師堂があり、 昔はお山は女人禁制なので、女の人はここ で遥かに拝んで下ったのだそうだ。
 又、この川でドス(らい病、今のハンセン 氏病)の女の人が身を洗い、川の縁の大き な岩の上で、米山薬師を遥拝して治ったと いうので、この岩は「ドス岩」と呼ばれる ようになったそうだ。川の中の六方石を見 つけると病気が治ると言い伝えられている。

(2) ぶどう窪の黄金のひしゃく
 野田から米山へ登ると、頂上近くに「ぶ とう窪」という窪地があって、そこにはい つも清水がこんこんと湧いていた。
 登山者は、この清水でのどをうるおして 元気をとりもどして頂上に向かった。
 ふもとの村に足の悪い老人がいた。
 薬師様にお願いして治してもらおうと、米山 に登って来たが、ぶどう窪に着いたら、足が 鉛のように重くなってもう一歩も前に出すこ とができなくなった。
 ふと見ると、清水のそ ばにキラキラ光る黄金のひしゃくが置いてあ った。驚きと好奇心で、その黄金のひしゃく で清水をすくって飲んだ。すると、たちまち すがすがしい気分になり、足も軽くなって一 気に頂上に登り切ることができた。
 薬師様をお参りし、帰りにぶどう窪に立寄っ てみると、黄金のひしゃくはどこにも見当た らなかったということだ。

以上 柏崎市老人クラブ連合会 編集・発行 「語り継ごう柏崎の知恵ぶくろ」2003/7/31より    <<前頁へ | 次頁へ>>


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2006/4/18 UP 作成: NET・陽だまり
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