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語り継ごう柏崎の知恵ぶくろ (2)

 ■4章■ 伝説・昔話  

柏崎に伝わる「昔話・伝説」が今や忘れ去られようとしています。おじいさんおばあさん、両親から子へ孫へ、 そのまた次の代へと語り継いでいきたいお話です。 祖先の温かい思いが伝わってくるように思います。

▲ 土合のいぼ清水(西中通) ▼

挿絵ぶどう

 岩野山無量専寺が消失して本尊拘留尊仏は土合の降魔山清蓮寺不動院に安置される事になった。時の不動院主は「かかる尊い拘留尊仏は、広く世人に開帳して、仏法弘法通ずべきだ」と考え、有縁の地をたずねては、出開帳し、仏法をひろめた。
 越後の国曾根村で出開帳された時である。眼病をわずらい、医者に見放され、失明寸前の曾根の一老婆が出開帳の事を聞き、拘留尊仏の何たるかは知らなかったが、目を直してもらいたい一念に、出開帳の七日間を一心に欠かさずおまいりしてお願いした所、七日目の夜、拘留尊仏が、老婆の夢まくらに立たれて「熱心な信心のほうびに、お前の願いをかなえてやろう。土合の不動院の境内に、岩の間から湧き出ている清水がある。村人たちはいぼ清水とよんでいるが、これは伝教大師の加持の水であったのだ。その水で目をなでれば、きっと良くなるであろう。」と云われた。
 これこそ拘留尊仏の霊験と、老婆はこのことを不動院住職に話しをして、いぼ清水を送ってくれるように頼んだ。住職は快諾して、いぼ清水を老婆のもとに送った。それから一ヶ月もたって老婆は、不動院をたずねて、眼病が全治した事を、院主に語り拘留尊仏にお礼申しあげたと云う事である。

以上 柏崎市老人クラブ連合会 編集・発行 「語り継ごう柏崎の知恵ぶくろ」2003/7/31より    <<前頁へ | 次頁へ>>


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2006/4/18 UP 作成: NET・陽だまり
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